整骨院とアフィリエイトブログで起業経験のある「おあしす」です。起業したら個人事業主、フリーランスになりますし法人は決算処理があります。経理は会社員の経験だけではわからないことだらけだと思います。起業したら必要な経理を解説します。
- 本記事をおすすめの方
-
起業しようとしている方
- 本記事を読むメリット
-
起業前に知っておくべき経理が分かる
スモールビジネスに必要な経理
経理は、帳簿を作る、支払いをする、報酬を受け取る、税金を払う、コストを管理する、決算書を作る、確定申告をすることです。
また、経理に関する手続きをします。副業型起業と独立型起業で違いがありますので解説します。
副業型起業の経理
副業型起業でする経理は、帳簿を作る記帳と確定申告が主になります。仕事を依頼した時の支払いや仕事を受けた時の報酬の確認は副業なのでそれほど多くはないと思います。
帳簿を作る際は、会計ソフトを使用すると効率的に作成できます。また、確定申告は複雑ですが税務職員に聞きながらすることができます。
副業型起業では、業務量が少ないですが起業する時に必要な備品や光回線、レンタルサーバー代、WEBサービスの料金を費用にすることができるので確定申告はした方がいいです。売上が少なく赤字でも事業所得で確定申告したら給与所得から赤字をマイナスすることができるので支払う税金が少なくてすみます。
ただし、2022年度の確定申告から副業の規定が厳しくなるので注意が必要です。
独立型起業の経理
独立型起業でする経理は、記帳と確定申告が主です。副業型起業の経理と違うのは、業務量です。起業当初から業務が多ければ経理作業が多くなりますが、そこまで業務が多くない場合は経理の負担は少ないです。
独立型起業は、いつか融資を検討することになります。その際に、求められるのは決算書です。きちんと記帳しておかなければ融資を受ける審査すらできないことになります。最初から会計ソフトを導入した方がいいです。
経理のツール
昔はノートに取引を複式簿記で記帳していましたが、今は会計アプリで記帳します。
会計アプリだと決算書類は記帳が済んだらプリンターで印刷して出来上がります。経理の作業は利益を産みませんので最短でしたいところです。そのためには、会計ソフトを導入することをおすすめします。会計アプリを使用するためにパソコンとプリンターが必要です。
クラウド型会計アプリ
クラウド会計とは、オンラインで会計処理をすることができる会計アプリです。オンラインなのでパソコンを限定することなく経理処理ができます。ほとんどが月額制を採用しています。そして、税務関係の法改正があっても自動的にアップデートしてくれます。ただ、長い目で見るとインストール型会計アプリの方がコスパはいいです。
弥生会計オンライン
老舗の会計アプリ会社です。設立は1978年で「青色申告会計 弥生」などの弥生シリーズの発売は1987年です。「弥生販売」「弥生給与」などのソフトも販売しバックオフィス支援を強めています。
やよいの青色申告オンラインの機能は、帳簿作成と確定申告をするには十分な機能です。しかも、銀行取引やクレジット取引を自動で記帳してくれ、レシートや領収書をスキャンすると自動で記帳してくれます。
最安プランは、年額8800円です。
free会計
2012年に創業した比較的若い会社です。2019年に東証マザーズに株式上場しています。
free会計の機能は、帳簿作成、確定申告、レシートや領収書の自動記帳、銀行やクレジットの明細を自動記帳、請求書、見積りの作成などです。
最安プランは、年額11760円です。
マネーフォワード クラウド会計
2012年に創業した比較的若い会社です。2013年に「マネフォワードクラウド会計・確定申告」をリリースしました。2022年に東京証券取引所プライム市場へ移行しています。
マネーフォワードクラウド会計の機能は、帳簿作成、確定申告、銀行やクレジットの明細を自動記帳、請求書作成、経費精算、給与計算、勤怠管理、マイナンバー管理です。
最安プランは、年額35760円です。
勘定奉行クラウド
OBCは1980年にコンピューター販売業務、コンピュータープログラムの制作及びシステム設計業務を目的として会社を設立しました。1993年に「奉行シリーズ」を販売開始しました。2004年に東京証券取引所第1部上場しました。
勘定奉行クラウドの機能は、帳簿作成、確定申告、銀行やクレジットの明細を自動記帳です。レシートや領収書を取り込む機能はありません。
最安プランは、年額72000円です。
フリーウェイ経理Lite
フリーウェイ経理Lite販売しているフリーウェイジャパンは、1991年に創業した有限会社聖祥が元になります。今では、フリーウェイシリーズのユーザー数が300000を突破しました。無料版を多く出しておりソフトを使用していた事業主の規模が大きくなったら有料プランになっていきます。本当に小さい事業であれば無料版で十分です。
フリーウェイ経理Liteの機能は、帳簿作成、確定申告、銀行やクレジットの明細を自動記帳です。レシートや領収書を取り込む機能はありません。
最安プランは、年額36000円です。月払いができます。機能が制限されている無料版は、無料です。
ジョブカン
会計だけでなく、給与計算、勤怠管理などバックオフィスを効率化するツールを提供しています。ほとんどのサービスが無料の使用があり規模の小さい事業なら無料でサービスを使用することができます。
ジョブカン会計の機能は、帳簿作成、確定申告、銀行やクレジットの明細を自動記帳です。レシートや領収書を取り込む機能はありません。
最安プランは、年額30000円です。月払いができます。
かんたんクラウド会計
MJSが提供するクラウド型会計アプリです。MJSは会計から財務分析をするための製品をラインナップしています。中小企業向けの会計を提供しています。かんたんクラウド会計は、個人事業主向けの必要十分なアプリです。
かんたんクラウド会計の機能は、帳簿作成と確定申告をするには十分な機能です。しかも、銀行取引やクレジット取引を自動で記帳してくれ、レシートや領収書をスキャンすると自動で記帳してくれます。
最安プランは、年額18000円です。
インストール型会計アプリ
パソコンにインストールして使う会計アプリです。特定のパソコンで作業をするので仕事場で作業することが多いです。消費税や税関係の法改正で会計が変わると追加料金がかかることがあります。アップデートするには最新のアプリを購入しないといけません。
弥生会計
弥生会計のインストール型アプリは家電量販店で販売されています。弥生会計は会計アプリの草分け的存在です。インストール型とクラウド型で機能面に差はありません。個人事業主向けから株式会社向けなどで価格差や機能差があります。
最安アプリは、12000円です。
勘定奉行
勘定奉行クラウドとほぼ同じ機能です。69万社に導入した実績があります。
最安アプリは、250000円です。
会計王
税理士事務所向けのソフトを販売しているのがソリマチです。税理士事務所がソリマチを使用していたら会計王をおすすめされるかもしれません。
会計王の機能は、帳簿作成、確定申告、銀行やクレジットの明細を自動記帳です。レシートや領収書を取り込む機能はありません。
最安アプリは、44000円です。
ジョブカン
ジョブカンDesktop青色申告23は、クラウド版のツカエル青色申告オンラインと機能は同じです。バックオフィスのツールもインストール型のアプリがあります。
最安アプリは、ダウンロード版の5500円ですが製品利用期間に違いがあるのでパッケージ版の8140円がおすすめです。
パソコン
経理や事務で使用するパソコンの機能は高い必要がありません。パソコンの機能が必要なければ安いパソコンで十分だと思います。スペースや利便性を考えるとノートパソコンでいいと思います。
プリンター
帳簿を会計ソフトで印刷するだけならプリンターは機能が必要ありません。業務でプリンターを多用しなければ機能はそれほど必要ありません。
起業した後の経理の流れ
起業初期の経理は、確定申告をすることが目標です。取引量が多く事業の規模が大きいと財務分析があると便利ですが、独立型起業はまず事業継続が目標です。経理は必要最低限でいいと思います。
開業届を提出
税務署に開業したことをお知らせする届出です。
副業型起業の開業届
開業届の書式は変わりませんが、副業していることを隠したい方は開業届を提出しない方がいらっしゃるようです。ただし、青色申告などの優遇措置を受けるには開業届の提出が必要です。開業届は出しておいた方がいいと思います。また、屋号名義の通帳を作る際には開業届の写しが必要なので開業届は大事に取っておきましょう。
独立型起業の開業届
独立型起業では開業届は出した方がいいと思います。青色申告などの優遇措置が受けられるからです。開業届を出してなくても税金は支払わないといけません。個人事業主やフリーランスだからといって所得を隠せるものではありません。追徴課税や重加算税で倍の税金を持っていかれるぐらいなら青色申告などの優遇措置を受けて適正な確定申告をした方がいいと思います。
通帳を作成
報酬は銀行振込であることがほとんどです。また、費用を引き落とす際も銀行口座が必要です。
副業型起業の場合
副業型起業では、個人の銀行口座でいいと思います。取引量が多い訳でもありませんし、屋号名義の口座を開設しないのであれば個人口座でいいと思います。ただ、クラウド型会計ソフトを使用する予定の方は通帳を個人と事業で分けておかないとソフトと通帳のリンクが使えないので事業用の銀行口座を持っておく方がいいです。事業用の銀行口座は法人でなければ屋号名義の銀行口座を開設します。
独立型起業の場合
独立型起業では、屋号名義や法人名義の銀行口座を開設しましょう。店舗があり看板も掲げているのに個人名義では社会的信用が薄くなります。また、クラウド型会計ソフトを使用するなら事業用の銀行口座は必須です。事業用の銀行口座は、法人か屋号名義の口座です。
クレジットカードを作成
備品や消耗品を購入する時にクレジットカードを使用します。ETCもクレジットカードに付随しているのでクレジットカードは必要です。
副業型起業の場合
副業型起業では、いつ副業から独立に変わるか分かりません。月に5件以下の少量の取引なら個人名義のクレジットカードでいいです。ただし、クラウド型会計ソフトを使用するなら事業用のクレジットカードを作成しないとクレジットカードの明細を帳簿に取り込む時に、帳簿に個人で利用したクレジット取引が残ってしまいます。
独立型起業の場合
独立型起業では、事業用のクレジットカードは必須です。クラウド型会計ソフトを使用するとクレジットの明細を会計ソフトに取り込めますので個人取引を含むクレジット明細は記帳する場合に都合が悪くなります。また、クレジットカードには法人名義のものが作れますので法人は法人クレジットカードを作成した方がいいと思います。屋号でクレジットカードを作ることはできないので個人名義のクレジットカードを作ります。または、個人であまり使わないクレジットカードを事業用にします。
帳簿を作成
現在は、何らかの会計ソフトで帳簿を作成します。白色申告と言って帳簿の作成が義務付けられていない確定申告があります。ただし、領収書などの証憑と言われる取引を証明する書類は保存が義務付けられています。後々、独立するなら最初から帳簿を付けていた方が経営に役立つと思います。
確定申告
確定申告は、所得を税務署に知らせることです。自己申告なので低く申告することもできますが、税務調査があったらペナルティを受けることになります。適正な申告をした方が賢いやり方です。ただし、合法的な節税は積極的にしましょう。確定申告には、青色申告と白色申告があります。青色申告は税額控除などの特典を受けられる代わりに帳簿の作成が義務付けられています。白色申告は、帳簿の作成義務はありませんが青色申告の特典は受けられません。相続した不動産を売却した、宝くじが当たったなどの一時的な収入があった場合は白色申告でいいと思います。しかし、継続的な副業をする場合は、帳簿の作成をしていないと事業所得として認められず副業が赤字でも所得税と合算できず所得税の還付金が受け取れない可能性が出てきます。これからの副業の税務関係ニュースに注目です。
経理を税理士に委託する
最初から事業が軌道に乗り経理をする時間がないという方は税理士に経理を委託するという手段があります。顧問料を支払うことで経理を代行してくれます。
委託するメリット
適法な経理をしてもらい確定申告や税務調査が楽になります。税理士が顧問になっていると確定申告や税務調査で税務署に事業にかかる費用と認められないということがなくなります。適法な費用であれば費用を認めてくれるのですが、自己流で経理をしていると税法に詳しくないので費用を何でも記帳してしまいます。特に、事業に必要な会食は費用になりますが家族の食事代は費用になりません。また、出張の旅費は費用になりますが、家族が出張に同行すると家族の分は費用になりません。飲食店で余った商品を家族が食べると自家消費ということで売上にしないといけません。煩雑な経理を委託できるメリットは大きいです。
委託するデメリット
顧問料が高いことです。いろいろ調べれば顧問料が安いところもありますが、記帳するだけだったり詳しい説明がなかったりと時間や手間をかけてくれません。税理士も事業で何件も顧問を持っていると一つの顧問先に時間をかけてはくれません。顧問料が高いからといって経営相談に親身に乗ってくれるとは限りません。税理士によってサービスの質が違うので税理士選びに苦労します。また、経理を委託すると経理の仕組みや税の仕組みについて全く把握できなくなります。
税理士を選ぶ
顧問をどの税理士にするかは重要な問題です。大御所の先生にするか、フィーリングの合う同世代の先生にするか、経営に関する幅広い相談ができる先生にするかです。合わなくてすぐに税理士を変更することが難しいので経理を業務委託する場合は最適な税理士を選びたいです。
税理士紹介エージェント
会社設立、税理士変更、節税対策、確定申告、相続税申告をサポートしてくれます。また、何度紹介してもらっても全て無料です。税理士との料金やサービスの交渉を代行してくれます。
税理士ドットコム
税理士報酬の相場から適正な報酬で税理士を紹介します。税理士業務の報酬が分かり納得して税理士を決めることができます。
税理士紹介ネットワーク
今までの税理士を変更したい時に今の時代に合った若手の税理士を紹介してくれます。また、報酬の相場を提案してくれるので費用面でも納得した税理士選択ができます。
まとめ
- 経理は、帳簿を作る・確定申告をする・費用の支払い・代金の回収を管理する
- 副業型起業では、事業の規模が小さいので有料会計アプリは不要で無料会計アプリで十分
- 銀行口座やクレジットカードは事業用と個人用で使い分けた方がいい
- 経理用途のパソコンとプリンターは、シンプルな機能で十分
- 経理は、必要ですが売上に貢献するわけではないので効率よくこなす
コメント